2022年度 第2回研修会 報告
2023年3月16日18:15より、第二回研修会を開催しました。テーマは、「科学的介護情報システム(LIFE)の概要と教育現場への反映を探る」として、山梨県立大学人間福祉学部の伊藤健次氏による講義と参加者によるディスカッションを実施しました。
参加者数は52名とLIFEに対する関心の高さがうかがえました。詳細については、会員サイトに掲示しております。
人の生活について広く学びたい人、誰かの役に立ちたい人、コミュニケーション能力を磨きたい人、ケアマネージャーとして活躍したい人、介護福祉の専門家になりたい人、介護福祉の先生になりたい人、あなたの道はここからはじまります。
2023年3月16日18:15より、第二回研修会を開催しました。テーマは、「科学的介護情報システム(LIFE)の概要と教育現場への反映を探る」として、山梨県立大学人間福祉学部の伊藤健次氏による講義と参加者によるディスカッションを実施しました。
参加者数は52名とLIFEに対する関心の高さがうかがえました。詳細については、会員サイトに掲示しております。
介護福祉士養成大学と看護大学は 資格養成教育制度設計上、何が違うのか
介護福祉士養成大学は、文部科学省の大学です。かつ、厚生労働省から指定を受ける介護福祉士養成施設です。一方、看護大学は看護師養成所ではありません。大学教育として看護学を教えています。介護福祉士養成大学と看護大学は、資格養成教育制度設計上、何が違うのでしょうか。大学教育における厚労省管轄の国家資格養成教育の制度設計について、基本的なきまりごとをお話いただきます。
4年制看護大学で看護師になる人のアドバンテージ、カリキュラムと看護教員講習会の現状
4 年制大学で看護学を学び看護師になった人は、大学で教育の科目 4単位を履修していれば、看護教員講習会は不要で、3 年間の実務があれば看護師養成所の教員になることができます。また、厚生労働省による看護師等養成所の運営に関する指導ガイドラインは、看護師養成所の専任教員になるための要件が示されている通知であり、看護大学の教員になるのに看護教員講習会は不要です。現状のとりあつかいについてお話いただきます。
1. 看護師の国家試験受験資格を得る者については、保健師助産師看護師法に、「大学」が明記されている。「文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣の指定した学校教育法に基づく大学において看護師になるのに必要な学科を収めて卒業した者」
2. 介護福祉士については、社会福祉士及び介護福祉士法に、「大学」という表記はない。介護福祉士試験を受けることのできる者として「文部科学大臣及び厚生労働大臣の指定した学校又は都道府県知事の指定した養成施設養成施設において二年以上介護福祉士として必要な知識及び技能を修得したもの」という記載になっている。
3. 看護師になるには・・カリキュラムは厚生労働省と文部科学省で定める基準があり、大学・短大や看護師養成所等が指定されている。
このうち、大学・短大及び大学附属の専修学校は文部科学省高等教育局で指定している。看護師養成所は、厚生労働省が所管しており、都道府県知事が指定している。
4. 看護系大学は280大学296課程になっている。大学数、入学定員ともに増えている。看護系大学院博士課程を100大学以上が持っている
5. 看護系大学や大学院が増加している背景には、文部科学省と厚生労働省の法令やさまざまな検討会が開かれてきた経緯がある。
「看護師等の人材確保の促進に関する法律(H4)」の制定に伴い出された「看護婦等の確保を促進するための措置に関する基本的な指針」では、以下のように記載されている。
資質の高い看護婦等を大学において養成することが社会的に要請されている。
看護教育の内容の充実を図り、養成される看護婦等の資質を高めていくためには資質の高い教育者の確保を図ることが重要であり、大学の整備が期待される。
6. 大学における看護系人材養成のあり方が検討され、看護学大学の看護学教育モデル・コア・カリキュラム、実習ガイドラインが策定。学士課程の学修目標がある。
7. 看護実践を探求する看護学研究は大切な柱の1つ。
1. 複数の国家資格をとることができる
(看護師・保健師・助産師の3つの国家資格を4年間で取得可能な大学や、看護師と保健師のダブル国家資格を取得可能な大学もある。近年は、選択制になったり、大学院教育として学ぶ流れがある。)
2. 看護師養成所の専任教員になるには、実務経験5年以上と看護教員研修(専任教員として必要な研修)が必須。ただし、4年制看護系大学で学んだ人は、大学時代に教育に関する科目を履修していれば、実務経験3年以上・看護教員研修は不要で看護師養成所の専任教員になることができる。(各都道府県知事あて厚生労働省医政局長通知 『看護師養成所の運営に関する指導ガイドライン』)
3. 看護系大学の専任になるには大学設置基準による(教員研修などの定めはない)
教授となることのできるものは 博士の学位
准教授・講師・助教は修士の学位
助手 学士の学位
上記は基準の一つであり、他の基準に該当すれば必ずしもそれぞれの学位が必要というわけではない。
4. 大学で学ぶこと 学士取得 大学へ行くことは教員になることにつながる。
(その後、大学院に入学するためにも、大学卒業が必要)
★高度実践教育は、大学院での教育が基本となっている。
→ 付記 学校教育法によると、「大学院に入学することのできる者は、第八十三条の大学を卒業した者又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者」と記載されている。