2013-07-24
2013年度総会及び研修会 News No1
去る2013年7月13日(土)、大妻女子大学多摩キャンパス人間関係学部で、介護福祉士養成大学連絡協議会総会及び研究会が開催されました。全国から教員・学生を含め、およそ100人が集まりました。
研修会では、介護福祉士によるソーシャルビジネスを起業し、先駆的な取り組みを行っている伊藤英樹さん(NPO法人井戸端介護・代表理事)と中島康晴さん(NPO法人地域の絆・代表理事)の2人が、「介護福祉士養成校の卒業生に期待されるソーシャルビジネス」をテーマに講演しました。
ソーシャルビジネスとは、環境保護、介護・福祉、子育て支援、観光など、地域社会の多様な課題の解決に向けて、住民、NPO、企業など、さまざまな主体が協力しながらビジネスの手法を活用して取り組むことを指します。
伊藤さんは千葉・木更津市で、民家を活用しながら地域密着型の通所介護事業所「井戸端げんき」を運営しています。「相手の生きづらさを共有し、必要だと思われることをまずやっていく。相手に合わせて必要なことをしていくことが大切」と強調されました。中島さんは、広島県内6拠点で、グループホーム・地域福祉センターなどそれぞれの地域に合わせた福祉を提供しています。「介護事業所はまちづくりの拠点となるべきであり、地域住民と信頼関係を築いていくことが大切。地域との共生を目指している」との地域連携の事例を紹介し、「大学ではテクニック(介護技術)だけではなく介護の本質を学んでほしい」と語られました。
講師のお二人からは、必要とされている支援を、制度などの固定的な考えだけではなく柔軟に対応・実践し、「地域をもっとよくしたい」「地域で暮らす人と関わりながら、みんなが住み慣れた場所に暮らし続けられるようにしたい」という共通する熱い思いを感じることができました。 講演を聞いた参加者からは、「『介護を通して社会を変える』この言葉に感激しました」、「力がわいた」、「とにかく何かを始めなければ何も変わらない」などの感想が寄せられた。