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2019(令和元)年度介護福祉士養成大学連絡協議会 総会及び研修会
2019(令和元)年度介護福祉士養成大学連絡協議会 総会及び研修会
去る2019年7月6日(土)、日本社会事業大学竹丘キャンパスで、2019(令和元)年度介護福祉士養成大学連絡協議会総会及び研修会が開催されました。
総会参加者29名、ブロック部会(合同)参加者30名、全国研修会参加者60名でした。
《会長挨拶》
介護福祉士養成大学連絡協議会通常総会 10:30~11:45
《議事》
1.第1号議案 2018年度事業報告
第1号議案に基づき、2018年度事業報告について報告され、承認された。
2.第2号議案 2018年度収支決算
第2号議案に基づき、2018年度収支決算について報告され、承認された。
3.第3号議案 2019(令和元)年度事業計画(案)について
第3号議案 2019(令和元)年度事業計画(案)について説明され、承認された。
4.第4号議案 2019(令和元)年度予算(案)について
第4号議案 2019(令和元)年度予算(案)について説明され、承認された。
《報告》
1.介護福祉士養成大学連絡協議会役員について
2.介護福祉士養成大学連絡協議会会員状況
会員状況は、会員校41校、個人会員36名であることが報告された。
令和元年度社会福祉士養成課程における教育内容等の見直しについて(2019年6月28日)
厚生労働省 社会・援護局 福祉基盤課 福祉人材確保対策室 資格・
実習に関する事項の変更点(下記)の確認がおこなわれた。
〇ソーシャルワーク実習は、異なる機関・事業所の2ケ所以上で行うこととし、1つの機関・事業所において以下の要件を含めた180時間以上の実習を必須とする。
・1つの機関・事業所において、一定期間以上継続して実習を行う中で、支援計画の作成、実施、評価といったソーシャルワークの一連の過程を網羅的に実践すること。
・実習機関・事業所と、複数の機関・事業所や地域との関係性を含めた、総合的かつ包括的な支援について実践的に学ぶ実習とすること
〇精神保健福祉士養成における「ソーシャルワーク実習」、介護福祉士養成課程における「介護実習」を履修している者については、実習のうち60時間を上限として免除可能とすること。この場合においても、機能の異なる2カ所以上の実習施設等で実施するものとする。
今回の社会福祉士のカリキュラム改正は、介護福祉士と社会福祉士の両方の資格取得が可能な教育課程において影響が多い変更であり、特にソーシャルワーク実習(実習名称も変更)が現在の時間数が180時間であったのが、240時間に時間数が増えていることに対して、介護福祉士課程を履修中の場合、60時間免除を可能とすると記されている。部会ではこの変更点について意見交換をおこなった。
意見交換では、以下の主な意見が出された。
〇介護福祉士養成課程における「介護実習」を履修している者については、「ソーシャルワーク実習60時間免除の実質化」について特段の配慮をお願いしたい。
〇介護実習を行っている場合は、「社会福祉士ソーシャルワーク実習は1か所で、180時間でよい」と通知に明記していただきたい。
○「社会福祉士養成課程の教育内容の見直し」に対して、厚生労働省に要望し、WEBに公式見解を示し、パブリックコメントとして示すべきだ。
○厚生労働省の方向性をみながら慎重に対応すべきだ。
全国研修会・第2回シリーズで学ぶ「これからの生活支援技術」 14:00~16:00
講演『よりよく座るシーティング』講師:廣瀬秀行氏
日本保健医療大学 教授 理学療法士 博士(工学)シーテイングコンサルタント 褥瘡認定士
シーティングとは何か、座位機能の見分け方、レベルに応じた車いすの選定ポイント、圧力を減らすためのクッションは必須、クッションの素材と厚みの意味、具体的な事例でのシーティングの実際、褥瘡とシーティングのつながり、褥瘡かそうでないかの見分け方、海外でのとりくみ、団地での実験的なとりくみ、シーティングが根付くための制度改正への働きかけと成果(身体拘束防止・診療報酬・理学療法士カリキュラム・PT養成学校がシーティング教育に必要備品の拡充するように通知の改正)、などなど、広範な内容をわかりやすくお話しいただきました。
講義の中で行った体験はとても印象的でした。
「尾骨に圧をかけて座る姿勢になって、指を尾骨にあててみてください。」「指がつぶれて痛みをひどく感じますよね。では、指をはずしてみてください。」「指センサーで感じた同じ圧が尾骨にかかっていますが、尾骨はあまり痛くない。」「尾骨は、痛みを感じにくい、だから、褥そうができるのです」
この体験で、尾骨の圧に、より注意が必要なことを実感しました。
また、「仙骨の褥そうはベッド上で発生してます。仙骨に褥そうがあっても、車いすに座れます。」このお話しにも目を開かされました。仙骨座りしないように支えれば、車いすに座れる、ことを知りました。
座位能力別の対応
1.両手を挙げて「バイザイ」ができる人⇒座面クッション
2.手で支えなければ座れない人⇒ サイドつきの(体側の側面も支持する)クッション
3.座れない人、姿勢がすぐにくずれる人⇒ ティルト・リクライニング機能つき
褥そうは、圧と時間と皮膚組織の耐久性で発生する。「ブレーデンスケール」を学び、褥そうリスクを予測すること。
褥そうが発生しているかどうかの見分け方
〇発赤を発見したとき、圧迫を除いて30分後に発赤が消えていれば、褥そうではない。(例 座位の人をベッドにもどして姿勢を変えて30分後に皮膚を見て発赤が消えていれば、褥そうではない。)⇒ 30分後も発赤があれば、褥そうⅠ度。
〇赤くなっているところを押してみる。白くなれば、褥そうではない。⇒白くならないのは、褥そうⅠ度。
褥そうのリスクを減らすために、クッションは必須。
除圧できる素材のクッション。
褥そうのリスクがない人のクッションは5㎝厚みでよい。
でも、褥そうリスクがある人には10㎝の厚めクッションが必須。臀部が沈みこみ、包み込まれるように厚みがあったほうがよい。
■介護職ができること、介護職に期待すること
〇圧迫をはずす。原因を捜して取り除く
〇連続座位時間の調整(座ったまま長時間すごすと疲労。お尻も痛くなる)⇒姿勢を変える(トイレ誘導で立位へ・ベッドに戻して横になってもらう等疲れをとる)
〇車いすの空気が抜けていると走行困難、空気を入れて操作しやすいように。汚れをとってきれいに。
〇PTやOTや看護職とのコミュニケーション
〇よりよいクッション・車いす・椅子の購入。介護職はPT等とともに機器を適切に選ぶ。
〇ベッド上での介護(寝た姿勢を基本とする介護)ではなく、車いす上の介護(座った姿勢を基本とする介護)についてもっと研究してほしい。
講演『潜在力を引き出す移乗・移動の技術』
潜在力を引き出すためには、対象者の何を理解すればよいのか? 生活の営みを支援するためには、廃用だけでなく『誤用』の理解も大切!
知識と現場での実践を踏まえた、わかりやすい実技研修を通して、ともに学びましょう。
2019 年 10 月 12 日(土) 13:30-16:00
場所:帝京科学大学 3号館 (受付 12:50~)
講師 田中 義行 先生
(株式会社大起エンゼルヘルプ 入居・通所事業部事業部長補佐/理学療法士)
参加申し込み方法
QRコードを読み込みウェーブフォームで申し込みができます。【お申込みはこちらへ】 または、①氏名 ②所属 ③介護福祉士養成大学加盟大学の教員か、個人会員・非会員か、メール(entry@kaigo-university.com)でお知らせください。【締切: 2019年9月30日まで】
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